こんにちは、ねこすけです。

新卒就活あるいは中途採用で、大企業とベンチャー企業のどちらに入ろうか悩んでいる方は多いと思います。

双方の仕事を経験した身としては、それぞれの環境で得られるスキルやキャリアが大きく変わるため、その違いを正確に知っておくことが重要だと感じています。

そこで、今回の記事では、

大企業とベンチャー企業の違い

について、それぞれの働き方の違いを、自身の体験ベースで、大まかに解説していきます。

 

1. 大企業の「歯車」になるということ

1.1. 高い信頼性と資金力で、スケールの大きな仕事に携われる

大企業の最大の強みは、なんといっても、長年培ってきた「看板」の重みと圧倒的な資金力です。投資銀行や商社、インフラ等の業界の大企業では、数億円単位の案件を動かす機会に出会うことも珍しくありません。自らの業務が、大きな社会的意義、社会的影響を持つプロジェクトを動かしている実感は、大企業社員ならではのやりがいと言えるでしょう。

また、IT業界やメーカーなどでは、ピラミッド型の業界構造が出来ていることが多く、大企業が受注した案件を、細かく切り分けて小さな企業に再発注し、大企業が取りまとめて一つの形に作り上げることが多いです。そのため、大企業にいることで、業界全体を俯瞰する視野の広さや調整力を身に着けることも可能になります。

業界のトップ企業であれば、政府との関係性をマネージするGR (Government Relations)に従事したり、業界の労働条件向上のために組合活動に参加するなど、まさに業界全体を支えるやりがいを感じることが出来るでしょう。

1.2. チーム内の分業と協業で価値を発揮

大企業は人材の宝庫です。高学歴の優秀な学生や、他社のエース級が、次から次へと入社してきます。このような環境下で、アウトプット品質を一定に保ち続けるためには、チーム内で各人の役割を明確に定め、分業と協業により仕事を進めていかなければなりません。誰かが欠けたときには他の誰かが補い、間違いのない成果を出すために協調と調整を重視する。この「安定感」こそが大企業の強みと言えるでしょう。

新卒はジェネラリスト志向、中途は尖ったスキルをどう生かすかが重視される、といった違いはありますが、どちらもチームの中での役割を期待通りにこなしていくことが求められます。

1.3. 収入は安定。大量の同期と競争。年功序列が多い

大企業は、経営基盤が比較的安定しているため、給与水準は世間的に見ても高水準で安定しています。仮に、大企業の業績が一時的に悪化したとしても、ボーナスが一時的にカットされる程度で済むことがほとんどです。

新卒社員は、大量の同期と横一線で競争をはじめ、頭角を現したものが、35~40歳頃から目に見えて出世コースを走り始めます

ただ、残念ながら年功序列のカルチャーが根強く残っている企業も多く、無能な上司が居座り続けるといった光景もたびたび見られます。

1.4. 若手のうちは、上司の望む「歯車」としての役割が期待される

チームの中での「役割」を重視する大企業において、若手に求められる役割は「上司の指示を素直に聞く歯車となること」です。多人数チームの協調を進めていくうえでは、スムーズな指示伝達や企業文化の理解が不可欠です。OJTを通じて、若手はチーム労働のノウハウを実地で学ぶことで、若手は次第によき「歯車」としての価値発揮をしていくようになります。

しかし、夢を持って大企業に飛び込んだ若者の中には、役割が固定化され、大きな権限を持つことができない大企業の働き方に、次第に窮屈さを感じる人も出てきます。

2. ベンチャー企業の「エンジン」になるということ

2.1. 少数精鋭で、夢の実現を目指す

ベンチャー企業の醍醐味は、なんといっても、少人数の仲間と夢の実現に向かって突っ走るワクワク感です。年中、文化祭をやっている感覚にも近いかもしれませんね。CEOのビジョンに共感した仲間たちが、まさに自分たちの手で夢を現実に創り上げていく過程は、大企業では得られない感動を与えてくれます。ときに家庭や健康を投げうつような強烈な働き方になりがちなのは、ベンチャー企業ならではの危うい魅力の裏返しなのかもしれません。

2.2. 人員不足は当たり前。専門性より柔軟性重視

ベンチャー企業は常に人員不足です。仮にあなたがエンジニアとして入社したとしても、走り始めの小さな企業であれば、ときには営業、ときにはバックオフィスの手伝いをしなければいけない場面もあるでしょう。

入社時は役職別の採用になっていることがほとんどですが、実際の現場では、目の前で次々に変化していく状況に対して、常に機転を利かせて対応していく柔軟性こそが、最も重要になります

したがって、採用面接においても、一つのスキルにフォーカスしてアピールするというよりも、どんな場面でも価値発揮の出来るオールマイティさを強調していく方が、評価されやすくなっています

ちなみに外資系でも無ければ、給料もそれほど期待できないケースが多いです。あくまで共感できる夢がそこにあるか、がベンチャー人生を突き進む原動力となるのです。

2.3. 経営は不安定。少数の仲間の助け合い。年齢不問

ベンチャー企業の一寸先は闇です。大型の資金調達に失敗すれば、そこで事業終了になってしまいますし、トラブルが生じれば2,3カ月で資金がショートしてしまうこともあり得ます。また、エース級の社員一名がライバルに引き抜かれただけで、事業が致命的なダメージを負うことだって考えられます。

そのような不安定な環境下では、互いの職務をカバーしながら、迫りくる大波を支え合って乗り越えていくことが求められます。年上の無能上司の相手をしている余裕などあろうはずもありません。このような環境下では、最も舵取りに優れた人間が、運命共同体の仲間達を導くことが、チームとしての最適解となります。

2.4. 若手のうちから、実力で役割を掴み取ることが重要になる

ベンチャー企業には十分な社内教育制度もありませんし、メールや所作作法に関しても、大企業出身者に比べると「粗野」になりがちです。

しかし、ベンチャーの若手には、そんな「歯車」としての素養などそもそも必要ないのです。そんな悠長なことをしている暇があるならば、若いうちから権限を持ってプロジェクトを牽引し、会社を代表して取引先と対峙し、自らの腕で会社を成長させていく。この気概こそがベンチャーの若手に最も重要な素養であり、出世の絶対条件になります。 

3. 大企業への「出戻り」も有効な選択肢

ベンチャー企業で夢破れたとき、大企業への転職のハードルは決して低いものではありません。年収やスキルの要求条件ももちろんですが、「歯車」として働くこと自体が、あなたの心を苦しめる可能性があります

ベンチャー企業で一定の成果を残した人であれば、大企業で新たな部署のリーダーを任されるなど、「エンジン」としての役割を与えてもらえることもありますが、これは滅多にない例です。ベンチャー企業の働き方に慣れた人は、他のベンチャー企業に次の夢を見る、という生き方が一番素直なように思います。

一方で、もともと大企業からベンチャー企業に移った人であれば、大企業への「出戻り」も有効な選択肢となります。自分自身に「歯車」として働く抵抗感さえなければ、外部の新しい知識と人脈を持った「出戻り」組は、大企業にとっても非常に魅力的な人材となるため、条件面でもうまくマッチすることが多いです。

大企業からベンチャー企業に移るのは勇気がいる、という方もいると思いますが、失敗したときは戻ってこられる環境を十分に整えておくことは、精神衛生上も非常に重要になります

いかがでしたでしょうか?

大企業とベンチャー企業は、働き方に大きな違いがあり、そこで感じられるやりがいも大きく異なります。自身がどのようなキャリアを望むのかをしっかり考えたうえで、自らに一番合った進路を見つけてください。