こんにちは、ねこすけです。

コロナウイルスの世界的拡大が続く中で、長期不況への不安が高まり、コンサルティングファーム採用への悪影響も懸念され始めています。

そこで、今回は、

コロナ不況でコンサルファームの採用はどう変化する?

と題して、今後の採用動向の変化予測についてお話していきます。

 

1. 過去10年はコンサルファームの急拡大期

過去10年、コンサルファームの市場規模は右肩上がりの成長を続けてきました。IDC調査によれば、2018年の国内コンサルティングサービスの市場規模は前年比6.4%増の7,659億円となっています。

特に業績の伸びの著しかった総合系ファームでは、10年間でコンサルタント人数が倍増し、勤続8年以上の社員が全体の10%未満という話も聞かれるほどの好景気でした。

この時期にコンサルファームの急成長を支えた要因としては、

  • 企業の戦略案件の増加
  • ITシステム導入案件の増加
  • グローバル業務改善案件の増加

等が挙げられます。

各調査機関とも、2020年以降もこうした流れが継続するものと予測していましたが、コロナ不況の顕在化に伴い、にわかに暗雲が立ち込めています

2. 不況期にコンサルは真っ先に切られる

コンサルティングサービスは、不景気の影響をダイレクトに受ける傾向があります。

クライアントの業績悪化に伴い、クライアントの各部署に割り当てられる外注費が削減されることで、案件受注数が激減してしまうのです。事業会社としても、不況期に社員や工場を最優先に守り、高額なコンサルフィーの削減を図るのは自然な発想と言えるでしょう。先に挙げたコンサルの成長要因のうち、特に企業の戦略案件は顕著に減少します。

リーマンショックの際には、下記のような悲惨な状況も生まれました。

  • 新卒・中途採用数の激減
  • 中途採用の給与レンジの低下
  • 案件不足に伴う「社内失業」の発生
  • 少ない案件の奪い合いによる案件単価低下

コロナショックは、収束までの期間が長期化することにより、リーマンショックや1930年大恐慌を超える悪影響も懸念されています。高い確率で、「コンサル冬の時代」の再来を覚悟しておくことが必要でしょう。

3. 今後の採用動向予測

コンサルファームの採用は、足元の景気に左右される傾向が強く、某シンクタンクでは、リーマンショック直後の採用が5人だったのが、2014年に30人まで増えたとの話もあります。

先行きの不透明性が広がれば、新卒・中途採用共に、リーマンショック直後程度かそれ以下の水準まで状況が悪化することを覚悟しておくべきでしょう。

4. 不況に強いコンサル領域

不況期に、企業の戦略案件が落ち込みやすいことは先に述べましたが、不況の影響を受けやすい案件例としては下記が挙げられます。

【不況の影響を受けやすいコンサル案件例】

  1. 企業の中長期戦略策定
  2. 新規事業検討
  3. 業務改善
  4. 社内研修
  5. BCPの策定

1~3のような、事業の積極的な成長を企図した案件は、不況期には縮小傾向にあります。事業の成長よりも、まずは生存しなければならないフェーズでは、こうした外注費は削減されてしまうのです。

4,5 のような案件も、もちろん重要ではあるのですが「それが無ければ企業が死ぬ」という切迫性はありません。コロナ対策BCPに関しては、数年後の景気回復局面から需要が盛り上がることが予想されます。

一方で、コロナ不況でも影響を受けづらいコンサル案件例としては、下記が挙げられます。

【不況の影響を受けづらいコンサル案件例】

  1. 人事系(リストラ、海外撤退)
  2. システム、アウトソーシング系

1に関しては、「不況期の花形」とも言える分野であり、不況期でも長期案件で大きく稼げる案件が多く出現します。不況期にいち早く大型の撤退案件や再生案件を掴むことで、景気好転後の戦略案件に繋げることが期待されるため、ファーム間の競争も熾烈なものとなりがちです。

2に関しては、企業内のインフラ化しているケースが多く、「不況だからと言って簡単には切れない」という特徴があります。

あと、業務分野とは異なりますが、一般的に不況に強いと言われる通信・インフラ・教育系あたりのインダストリーは、不況期でも案件が減りづらいことが想定されるので、当該インダストリーに強みを持つファームは生き残りやすいでしょう。

5. 在宅勤務でコンサルの働き方が変わる?

コロナショックを受けて、ファーム各社は在宅リモートワークの導入を積極的に進めており、コンサルタントの働き方には、これまでにない変化が起こっています。

率直に言って、コンサルファームのアウトプット力の源泉は、下記によるところが大きいものでした。

  1. 若手社員による昼夜問わない奴隷労働
  2. パートナーによる恐怖支配
  3. 社内専門家とのラフな協業による価値創発

1に関して、いくつかのファームでは、在宅リモートワーク中のPC使用状況をリアルタイム把握するシステムを既に導入しており、働き方改革の世間的な流れもあって、いわゆるブラックな働き方が制限される方向にあります。

2に関して、アソシエイトがパートナーから離れた場所で働けるようになったことで、パートナーからの理不尽な圧力に苦しむ機会が減少しました。密室での調教が出来ない分、パートナーとしては、若手の洗脳・搾取構造のほころびに悩むことになりそうです。

3に関して、コンサルタントが同じ場にいないことのデメリットとして、あまり交流の無い社内専門家に気楽に話を聞きに行くことが難しくなる可能性があります。特に、Skype記録が残ってしまったりすると、関連プロジェクトに専門家の労働時間がチャージされる恐れもあり、パートナーから雷が落ちるといった事故も想定されます。

以上から、ねこすけは、コロナショックにより、一部のコンサルファームのアウトプットの弱体化が一時的に発生すると考えています。しかし、どう考えても、在宅勤務による働き方の変化は「若手コンサルタントの人間化」とも言える前向きな変化であり、長期的にはコンサルファームのブラック体質を是正して、効率性と人間性を両立した働き方へと飛躍する機会になるものだとささやかに期待しています。

いかがでしたでしょうか?

コロナショックはコンサルファームの採用や働き方にも破壊的な影響を及ぼす可能性があります。コンサル転職を検討される方や、現役コンサルの方は、状況の変化にしっかりと注意を向けておきましょう。