こんにちは、ねこすけです。

社会人として時間が経つにつれ、同年代の勝ち負けの差って否応なく見えてきますよね。

この現象を、統計資料から数値的に俯瞰できないだろうか…?

そんな思い付きから、今回は、

年を取るほど広がってゆく所得格差の実態

を統計データ分析によって可視化してみました。 

1. 格差の考え方

今回の企画に取り組むにあたっては、下記の手順で検討を進めていきました。

  1. 世代ごとの最も平均的な賃金代表値を定める
  2. 世代ごとの高賃金層・低賃金層の代表値を定める
  3. 高賃金層・平均層・低賃金層の代表値の経時変化をグラフ化する

1.1. データ群を代表するのは「平均値」より「中央値」

世代グループの賃金代表値として、今回は「中央値」を採用しました。平均値は、「外れ値(全体傾向から逸脱したとんでもない値)」の影響を受けやすく、実態の反映に不向きであるためです。

例として、下記のグループを代表する年収を考えてみましょう。

  • Aさん:年収4,000万円
  • Bさん:年収750万円
  • Cさん:年収720万円
  • Dさん:年収700万円
  • Eさん:年収120万円

平均値:年収1,258万円中央値:720万円のどちらが適切か、一目瞭然ですね。

 

1.2. 上下10%は飛び抜けた金持ちと貧乏人なので無視

世代ごとの低賃金層・高賃金層の代表値としては、「第1十分位数」「第9十分位数」をセットしました。

聞きなれない用語かもしれませんが、

世代内の全労働者を、賃金の低い人から高い人へと一列に並べたときに、

  • ちょうど先頭から10%の位置にいる人の賃金が「第1十分位数」
  • ちょうど先頭から90%の位置にいる人の賃金が「第9十分位数」

となります。下図のようなイメージです。

 

十分位数を採用することで、上下10%の「外れ値」をうまく排除して代表値を設定できました。

 

(おまけ) 格差を示す指標「十分位分散係数」

十分位分散係数は、分布の広がりを表す係数であり、下記の計算式で求められます。

ここでも、十分位数を用いて分散を測定することにより、「外れ値」の影響を排除しているのが分かります。

 

2. グラフで捉える所得格差の広がり

以上の手順で作成したグラフが下記になります。

※データは厚生労働省『平成30年賃金構造基本統計調査』を用いています。 

狙い通り、世代間所得格差を示す縦線が、年齢を重ねるにつれて広がっています!

また、十分位分散係数も、加齢に合わせてぐんぐんと伸びているのが分かります。

いかがでしたでしょうか?

今回は、公的統計をもとに、年を取るほど広がってゆく所得格差の可視化を試みました。

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